現代社会のストレスの原因は「孤独」です
戦後、人々はこれまでにも様々な巨大ストレスの中を生き抜いてきました。
例えば、大災害による被害、食料不足による深刻な飢餓などが、ありました。
それらを乗り越えられた最大の力、それは、「団結力」でした。
人間は、自分と似た境遇を共有する事で、一体感を持ち、様々な困難を乗り切る事が出来るのですね。
しかし、孤独になるとどうでしょう?現代では、自殺者がどんどん増える傾向にありますし、自殺者の年齢層も低くなりつつあります。
「いじめ」というのも「孤独」ということが自殺の原因になっていますよね。
戦争や大災害に比べると「いじめ」とは小さなストレスであると言えます。しかし、いじめは、被害者に「孤独感」を与え、精神的に追いつめ、死に追いやってしまうほどのストレスを与えてしまうのです。
精神的なストレスは、精神的な不健康状態を生み、「孤独」はその最たるものだと思うのです。
●ストレスによる体への影響
肩こり、目の疲れ、脱毛、腰痛、不眠、自律神経の乱れ、など
●ストレスによる心への影響
不安、イライラ、気力のなさ、集中力の低下、落ち込み、怒り など
これらが長引くと、様々な病気を引き起こします。
■呼吸器系
・気管支喘息
・過換気症候群
■循環器系
・本態性高血圧症
・冠動脈疾患
■消化器系
・胃・十二指腸潰瘍
・過敏性腸症候群(IBS)
■神経・筋肉系
・筋収縮性頭痛
■皮膚系
・アトピー性皮膚炎
・円形脱毛症
■泌尿・生殖器系
・夜尿症
■眼科系
・眼精疲労
最近よく取りざたされているのが「密室育児によるストレス」です。
父親が仕事で忙しくなかなか育児に参加できない場合、母親は一日中子供と家の中にいる、ということが現代社会では珍しくありません。
このような子育て環境に母親がおかれるとストレスがたまり、子供に当たってしまうのもわからないでもありません。また母親は、近所の人にも会わないので、客観的な判断を下しにくい状況が生まれる可能性があります。
◆核家族化と地域との関係の希薄化
核家族化による家庭環境や、「お隣さん」や近所づきあいがない場合、育児をしていると人間関係がどんどん希薄になっていき、話し相手がいなくなることでストレスがたまってしまいます。
現代の若者は、小さい時から孤独なことが多くお稽古事や塾通いなどで友達とあまり遊んだ経験がないらしく、大人になっても一人の方が楽だという人が多いようです。
そのため、近所づきあいも苦手で、自分から避けているようなことも多く、子育てにおいても経験者に頼りたくてもできないことがあります。そうやってどんどん孤独によるストレスを作っていくのです。
◆社会からの孤立感を感じてしまう
特に出産前までキャリアウーマンだった母親は、出産により24時間育児や家事に追われて、社会の流れから取り残されるという恐怖感にさいなまれる場合もあります。こうした状態がいつまで続くのかという将来に対する不安もこれに拍車をかけてしまいます。
一人で育児をするという孤独感によって、ストレスを感じ、虐待に陥ってしまうというケースは少なくありません。早いい段階から、気軽に話すことのできる相手を見つけることは母親だけでなく子供にとっても重要なことなのです。
孤独はろくなことがありません。
やはり、人は一人で生きていくことはできませんので、コミュニティーを大切にしましょう。