旬のものを食べることのメリットと意味!
◆旬の食材を食べることの意味
皆さんは、旬の食材を食べていますか?
これは思っている以上にとても重要な意味があります。
日本には四季があります。日本には季節ごとの食材があり、それを工夫して食べることでバランスを取り、健康を保ってきました。
春は生物が活動を始める季節です。
春には「にがみを盛れ」と言われ、山菜や野草を摂るように言われてきました。これは、芽が出る季節には、苦味のあるものを食べ、冬の間に体内にたまった老廃物を出すための知恵です。
暑い夏には「水分や酸味」が取れるものが多いです。きゅうり、なす、トマト、スイカなどウリ科やナス科の夏野菜は、からだを冷やし、暑さを和らげ、体調を整えてくれます。
そして秋になったら、「秋茄子は嫁に食わすな」と言われますが、これは、「ナスはからだを冷やすので大事な嫁に食べさせるな」という意味が込められています。
これは夏の食習慣のまま、からだを冷やすと、お産にも響くからナス科やウリ科の野菜を食べ続けてはいけないという意味があります。また寒い冬に備えるために、良質な油(オメガ3)を持つ旬の魚(イワシやサバ、さんまなど)が出回ります。
冬は、寒さからからだを守るため、体を温める根菜(ごぼう、にんじん、大根、れんこんなど)などが美味しくなりますね。
◆旬でないものを食べることの問題
でも、現代ではこれらの旬を無視して、年中色々な食材を食べたいがために、冷凍食品にしたりハウス栽培にしたりしています。本来旬の食材というのは、その季節にしか食べられないものなのですが、いつでも手に入るようになりました。
では、収穫したてのブロッコリーと収穫してから冷凍して出荷されたブロッコリーにはどんな違いがあるのでしょうか?
実際にビタミンCの含有量を調べた研究結果によると、冷凍されたブロッコリーは旬のものよりビタミンCが半分になっていました。
例えば、煮物野菜などでもそうですが、自分でカットせずに済む便利なものがありますよね。
もうすでにカットされているので、包丁を使わずに煮汁を用意さえすれば、その中に入れて煮込むだけで煮ものができます。でも、その野菜の中に含まれているはずの栄養は十分ではないのです。
◆旬のものを食べることで得られもるの
しかし、農家さんが集まっている「ファーマーズマーケット」などの野菜は、自分で皮をむいたり切ったりしないといけないので、手間が掛かりますが、ビタミンや栄養ははるかに多く摂れます。
そういうことから旬の野菜を自分で調理して食べることに意味があるのです。
そして、遠いところから運んできたものではなく、自分が住んでいる土地のものを食べるということにも意味があります。
近くで摂れた食べ物には、栄養素の破壊が少なく、いちばん多くの栄養が含まれているからです。
遠いところから来た食べ物は、売るころに丁度よくなるようにまだ未熟な時に収穫されていますので、まだ栄養も美味しさも足りないのです。
その点、近くで採られた野菜や果物は、採ってからすぐに売れますので一番おいしい時に収穫して私達に提供できます。
そして収穫してから食べるまでの時間が短いので栄養素もたっぷり残っています。
地産地消や自給的な農業は、少量多品目生産になりますが、大事なことですね。
現代社会では、野菜の形にこだわりを持つたりしてきれいな形のもの、虫食いのないものが売れる傾向にあるそうです。
しかし、野菜を選ぶときの基準を形やきれいなものを選ぶのではなく、いかに新鮮かということで選ぶことが大切だと思います。